OP20170518_icon

Seth ManfieldとReid Dukeがそれぞれ世界選手権で使用したティムールエネルギーの解説記事を公開していたので、解説を眺めつつデッキリストを比較してみました。

Standard Temur Energy Deck Guide By Reid Duke

Temur Energy (Videos) By Seth Manfield


メインボードの比較

まずは、メインボードから比較。

ティムールエネルギーには黒を加えて同型に強い「スカラベの神」を採用する選択肢がありますが、黒を加えることで色事故をする確率が上がってしまい、事故っている間にラムナプ・レッドに轢き殺される可能性があるため、どちらも「スカラベの神」は不採用となっています。

メインボード
Card Seth Reid
導路の召使い 4 4
牙長獣の仔 4 4
ならず者の精製屋 4 4
つむじ風の巨匠 4 4
逆毛ハイドラ 3 3
栄光をもたらすもの 3 3
殺戮の暴君 1 0
反逆の先導者、チャンドラ  2 0
霊気との調和 4 4
慮外な押収 2 2
暗記+記憶 0 1
蓄霊稲妻 4 4
削剥 0 1
マグマのしぶき 1 2
本質の散乱 1 2
至高の意思 1 0
3 4
1 1
1 2
植物の聖域 4 4
霊気拠点 4 4
根縛りの岩山 4 3
尖塔断の運河 3 3
隠れた茂み 2 1

まずは共通で採用されているカードを見ていきたいと思います。

共通で採用しているカード
どちらのデッキもメインから「慮外な押収」を採用しています。これは「スカラベの神」よりも同型に強いとのことで、さらには破壊不能のハゾレトへの回答にもなります。

また、枚数は違いますがそれぞれ「本質の散乱」を採用しており、これは「ならず者の精製屋」や「奔流の機械巨人」といった場に出た時に誘発する能力を持っているクリーチャーや、ハゾレトのような対処に困るクリーチャーへの対策になります。Sethは「本質の散乱」を1枚に押さえる代わりに「至高の意思」を1枚採用しています。


続いては、採用に差があるカードを見ていきたいと思います。

採用に差があるカード
ティムールエネルギーは通常は青黒コントロールに対して不利ですが、Sethのデッキは青黒コントロールに対して有利となるようメインボードから「殺戮の暴君」を採用しています。

また、Sethは対コントロールとして「反逆の先導者、チャンドラ」も2枚投入しています。チャンドラはコントロール相手だけでなく、ミラーマッチやトークン相手にも強いカードとのことです。


一方、Reid Dukuのデッキで特徴的なのは「暗記+記憶」で、場に出てしまった相手のハゾレトやスカラベの神をライブラリーに戻すだけでなく、相手が「燻蒸」を打たないと負けてしまうといった場面でそれをカウンターするのに使います。

スポンサードリンク


サイドボードの比較

続いては、サイドボードを比べて見たいと思います。
サイドボード
カード Seth Reid
慮外な押収 0 1
削剥 1 1
否認 2 4
至高の意思 0 1
人工物への興味 0 2
奔流の機械巨人 0 2
天才の片鱗 0 1
反逆の先導者、チャンドラ 0 1
チャンドラの敗北 2 1
霊気圏の収集艇 0 1
殺戮の暴君 1 0
貪る死肉あさり 1 0
マグマのしぶき 1 0
自然に仕える者、ニッサ 2 0
真っ二つ 2 0
呪文貫き 1 0
多面相の侍臣 2 0


サイドボードのカードは大きく異なっています。

トークンデッキや「奔流の機械巨人」「アズカンタの探索」対策として、エンチャント&アーティファクト破壊を2人とも採用していますが、Sethはガス欠になるのを嫌って1ドロー付きの「真っ二つ」を採用しており、Reid Dukeは「人工物への興味」を2枚採用しています。
ただし、「選定された行進」と「秘密の備蓄品」を採用したトークンが流行するようならDukeも1枚を「真っ二つ」に変えるつもりのようです。

Sethのサイドボードで特に特徴的なのは「自然に仕える者、ニッサ」で、コントロールやトークンのような序盤に殴ってこないデッキやティムールエネルギー同型に対して3ターン目に展開し、次のターンに「つむじ風の巨匠」を出して奥義まで守り切りることを目指します。

また、 Sethは「否認」の枚数を減らして「呪文貫き」を採用していますが、これは後手の時に2ターン目「アズカンタの探索」をカウンターできるようにとのことです。

Reid Dukeのサイドボードで特徴的なのは「奔流の機械巨人」で、ティムールエネルギー同型や青白副陽の接近コントロール相手に強いカードとなります。サイドボードには「奔流の機械巨人」に合わせて「天才の片鱗」や「至高の意思」が採用されています。また、メインボードの「暗記+記憶」もインスタントのため「奔流の機械巨人」で使いまわすことができます。


ティムールエネルギーと一言で表しても、実際にはメインボードやサイドボードにカスタマイズの余地が多く、非常に構築が楽しいデッキかと思います。

スポンサードリンク