戦乱のゼンディカー以降のエルドラージランプといえば赤緑でしたが、緑白ランプとバントランプという新しいランプが活躍していました。

緑白ランプ

デッキリスト

MOスタンダードリーグで5-0していたリストで、マナ加速でウラモグや世界を壊すものを出すランプと思わせておいて、副陽の接近もぶっ放してくるやりたい放題な構成となっています。ウラモグと副陽の接近はどちらも即死級のフィニッシャーですが、クリーチャーとソーサリーという違いがあるため、対戦相手は対策カードをクリーチャー追放除去またはカウンターに絞り切ることができません。相手の持っている対策カードを空振りさせて、そのまま勝利するのでしょう。
ただ、ライブラリーをかき混ぜるカードがたくさん入っているので、副陽の接近で勝てる試合がどれだけあるのか疑問です。

デッキリスト

Lands
4 x 森
4 x 要塞化した村
4 x ハシェプのオアシス
5 x 平地
1 x ウギンの聖域
1 x まばらな木立
3 x シェフェトの砂丘
2 x 忘れられた神々の神殿  

Creatures
4 x スレイベンの検査官
3 x 世界を壊すもの
3 x 絶え間ない飢餓、ウラモグ 

Spells
3 x 砂の下から
4 x 燻蒸
4 x 約束の刻
2 x 罪人への急襲
4 x 副陽の接近
4 x 楽園の贈り物
4 x 奇妙な森
 
 
Sideboard
4 x 領事の権限
3 x 威厳あるカラカル
3 x 保護者、リンヴァーラ
4 x 忘却蒔き
1 x 世界を壊すもの
 

解説

メインボードを見ると赤単以外には強そうな気がしますが、赤単相手もサイド後は領事の権限とリンヴァーラがいるので、互角に戦えるのでは無いかと思います。
私はスレイベンの検査官は、どうせ除去されるだけだからブロッカーにならないように思っていた時期があったのですが、相手に除去を使わせることができたら、それはそれで時間が稼げるし、後で1ドローできるので、遅いデッキが採用するのもありだなと最近思い直しています。

サイドボードの忘却蒔きは、打ち消されないマナ加速として青巨人系コントロール相手に使うのだと思います。私も青白コントロールを使っていて、相手がランプだと約束の刻に狙いをすませてカウンターするのですが、忘却撒きを出されて、土地は伸ばされるは、ライブラリーは飛ばされるは、それなりにサイズが大きいので対処しないといけないわで困りました。

サイドボードにカラカルとリンヴァーラが3枚ずつ入っているのですが、これはラムナプレッド相手に世界を壊すものやウラモグを減らして投入し、副陽の接近に寄せるのかもしれません。ただ、これだけ無色マナが出る土地があるなら、私は難題の預見者を入れたいです。

世間的には副陽の接近なんて入れていないまともな緑白ランプが何度もMOで5-0してたり、グランプリ・ワシントンDCで2位になってたりして結果を出しているのですが、私はこちらの副陽の接近が入っているバージョンに心惹かれます。
 

バントランプ

デッキリスト

緑白ランプに青をタッチしたというよりは、青を採用することでメインにルクサの恵みを積むとともに、サイドボードに否認を足してコントロールとも戦える構成となっており、白緑ランプとは完全に別のデッキとなっています。

Standard Bant Ramp
by Gerard Fabiano

Lands
4 x 霊気拠点 
3 x 植物の聖域
3 x 森 
3 x ハシェプのオアシス  
1 x 島 
2 x 平地
1 x ウギンの聖域
3 x まばらな木立
2 x 見捨てられた神々の神殿

Creatures
2 x 保護者、リンヴァーラ
4 x 歩行バリスタ
4 x 導路の召使い
2 x 世界を壊すもの
2 x 絶え間ない飢餓、ウラモグ

Spells
4 x 霊気との調和
4 x 楽園の贈り物
2 x 奇妙な森
1 x 開拓+精神
3 x ルクサの恵み
2 x 実地研究者、タミヨウ
4 x 燻蒸
4 x 約束の刻


 
Sideboard
4 x 否認
2 x 不屈の追跡者 
2 x 逆毛ハイドラ 
4 x 領事の権限
1 x 罪人への急襲 
1 x 隔離の場
1 x 不撓のアジャニ 


     

解説

歩行バリスタやタミヨウが入っているので、一見すると霊気との調和はウルヴェンワルド横断にしてフィニッシャーを安定して持ってこれるようにした方が良さそうですが、サイドボードにいる逆毛ハイドラのためにエネルギーを溜めることを優先して霊気との調和になっています。私だったら1枚だけウルヴェンワルド横断をいれる気がしますが、インスタントがないので昂揚を達成しにくいのかもしれません。

保護者、リンヴァーラはメタゲームのトップ3であるラムナプレッド、黒単ゾンビ、ティムールエネルギーに強いカードとしてメイン採用されています。

ルクサの恵みは、エンチャントなので壊されにくい代わりに動き始めるのが1ターン遅い、プレーンズウォーカーのような役割を果たします。2枚場に出ると、6マナ加速できたりしてやりたい放題です。


サイドボードについて、不撓のアジャニはティムールエネルギーやゾンビ相手に投入するようです。不撓は「ふとう」と読み、困難にあってもひるまないことのようです(Googleで検索しました)。イクサラン発売後、白緑系で恐竜ランプが成立するようであれば、不撓のアジャニももっと活躍できるのかもしれません。使ってあげたいです。
赤単相手のサイドボードでは、青いカードは全部抜いて、緑のカードを投入し、白緑ミッドレンジみたいなデッキに変わります。サイドボード後もウラモグはフィニッシャーとして1枚だけ残します。