Star City Gamesで、ストリクスヘイヴンドラフトでのデッキ構築が無料で公開されていました。

「いいデッキが組めたと思っても2-3しかできないと言ってた友達に、僕の考え方を伝えたら7-0するようになったよ」とのことです。


以下、要約です。


私のデッキはどのように相手をすることになると考えているデッキに対して勝つのか。

これは簡単なようで難しいです。ピックが終わってから考えても意味はなく、ピック中から考えている必要があります。
上記質問は、言い換えれば「どのように自分のデッキは勝つのか、負けるのか」です。

クアンドリクスを例に、上記質問への回答を考えてみましょう。

クアンドリクス(青緑):ランプ
このデッキは基本的に長期戦に持ち込んで勝利します。

強力なカードをタッチするのに最適、サイズが大きいクリーチャーを使える、カードアドバンテージを確保できるといった特徴があります。

そのため、対戦相手がアグレッシブにスタートした場合に負けてしまいます。一方、《ひらめきの瞬間》などでのマナ加速して長期戦までの時間を短縮することができれば勝利するでしょう。
ひらめきの瞬間

このデッキには4つの重要な要素があります。重要な順に書くと以下のとおりです。
・マナカーブ
・相手の脅威への対処
・カードアドバンテージ
・マナコストが大きい呪文

多くの場合に勝ちカードとなる《精霊の傑作》や《力線の発動》は少し重たいくらいです。優先すべきトップエンドカードは《フラクタル召喚学》と《うねる曲線》ですが、必要な時より遅くなりがちです。

ドラフトの途中で上記4つに不足があったら、それを補うのが最優先となります。

クアンドリクスは私がもっともパフォーマンスを発揮しているアーキタイプで、上記4つが揃っていれば7勝できて、1つ足りなければなんとか5勝です。


クアンドリクス(非ランプ)
毎ターン、効率的な呪文を撃っていくデッキです。
どのような動きもできますが通常はクリーチャーをマナカーブどおり展開します。

《スカーリドの群棲》→《霜のペテン師》→《獣魔術の教授》はとてもよい展開です。

相手が速いデッキであれば序盤は相打ちをとって長期戦に持っていき、逆に相手がコントロールデッキであればその逆の戦い方をします。そのため、ドラフト中はデッキが十徳ナイフのように、いろいろな動きをするために必要なカードの優先度が高くなります。

ドラフト途中において、例えば除去をいくつかとっていてカードアドバンテージがなければ《ひらめきの瞬間》をとります。

あなた自身の汎用的なフレームワーク

各アーキタイプの構成要素について考える時間をとりましょう。どのデッキにもバリエーションがあり、精密に考えることで隠された宝石がみつかります。

構成要素という概念は重要で、ドラフトしながら「脅威」「除去」「カードアドバンテージ」といったコンポーネントのどれが欲しいのかリストを作りながらピックします。そして出来上がったデッキ全体を見てみれば、単に「カードAはカードBよりよい」とだけ考えてピックしたデッキとはまったく異なっていることに気づくでしょう。

さらには「どのように勝つのか」「どのようにして負けてしまうか」といった考えに基づきピックをすべきです。例えば、最初のステップはこのデッキは速いデッキに弱そうと考えることで、次のステップはこの環境の速いデッキは何があるかを考えることです。

例えば、シルバークイルがこの環境の速いデッキなら、飛行クリーチャーが多いため序盤の地上のブロッカーは役に立ちません。これこそ到達を持っている《スカーリドの群棲》を採用する理由です。
スカーリドの群棲


この後、元記事中ではどれをピックするかの練習問題が3問あるので、やってみるとよいかと思います。
原文の解説を読むのが面倒な人向けに解答を下のほうに書いておきます。



1問目:パック2、ピック5
1パック目1ピック目であれば《魔道士狩りの猛攻/Mage Hunters' Onslaught》は《戦闘学の教授/Combat Professor》よりもよいカードですが、すでに除去は7枚もっています。
このデッキでどのように勝つか考えると、飛行クリーチャーで勝ちに行き、その妨げとなるクリーチャーに除去を使います。そう考えると、今は飛行クリーチャーが足りていません。
《戦闘学の教授》は飛行クリーチャーを補充しつつ、警戒+パワーアップ付与により除去対象となる相手のクリーチャーを減らして除去を節約できます。
戦闘学の教授


1問目:パック3、ピック1
いろいろな可能性があるパックですがその前にまずは自分のデッキを見てみましょう。
どのようなクアンドリクス・デッキで何が足りていないのか。

マナカーブに問題もなく、相手の脅威に対応する呪文もあり、トップエンドもある。一見問題ないように見えますが、序盤から終盤に橋渡しするカードがありません。
そのため《ケルピーの道案内/Kelpie Guide》、《現地調査/Field Trip》、《降雪日/Snow Day》などが候補となります。

《ケルピーの道案内》が役割的にはベストですが、2つの理由から《現地調査》を選びました。1つは、このパックには青い良カードが多いので、《現地調査》をピックしたら《降雪日》が回ってくると考えたのと(回ってこなかったけど)、ピックした講義カードを活かせる履修カードが足りなかったためです。また、多色デッキなので講義の《環境科学》にアクセスできる点も重要でした。
環境科学

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